リストの超絶技巧への道

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 ニコロ・パガニーニ(1782〜1840)は、19世紀前半に活躍したヴァイオリニスト兼作曲家であり、ヴァイオリニストとしては、同世代のシュポアと並び称される巨匠だった。とくに技巧の可能性を飛躍的に高めた点で、ロマン派の作曲家たちに強烈な印象を与えた。例えば、おそらく1829年にワルシャワでパガニーニを聴いたショパンは、「パガニーニの思い出」というピアノ曲を作曲している。しかしパガニーニがイタリアを離れて、アルプスの北で演奏活動をした時期は、1828年から34年の僅か6年余りに過ぎず、以後は主にイタリア国内で活躍した。それでも1831年には、100本以上の演奏会をこなしたと言われている。
 パガニーニのパリ・デビューは1831年3月9日で、この年はパリで11回の演奏会を開いた。しかし近年の研究では、リストがパガニーニに言及している書簡が翌1832年のものであり、リストの備忘録の1832年4月20日の欄に「パガニーニの演奏会」と書かれていることなどから、リストが最初にパガニーニの演奏に接した日は1832年4月20日にほぼ間違いないとされる。5月2日、弟子のウォルフに宛てて、2週間来、ホメロス、聖書、プラトン、ロック、バイロン、ユゴー、ラマルチーヌ、シャトーブリアンを貪り読み、ベートーヴェン、バッハ、フンメル、モーツアルト、ヴェーバーを一心不乱に研究したことを伝えている。さらに、1日に4,5時間、3度、6度、オクターヴ、トレモロ、連打音、カデンツなどを練習したとも語っている。
 「もし私の気がふれてしまわなければ、君は芸術家になった私に再会するでしょう! 君が望み、現代が求めている芸術家に!
 最初の傑作を目の当たりにしたときのミケランジェロは「私も画家である!」と叫んでいます。
 パガニーニの最新の演奏を聴いて以来、この偉大な人物の言葉が私の中を去来して止みません。なんという人物!なんというヴァイオリン!なんという芸術家!神よ!この4本の弦に、いったいどれほどの苦悩、苦痛、耐え難き苦しみが込められていることでしょうか!」

 この有名な書簡からは、パガニーニの演奏を聴いて大きな衝撃を受け、偉大なる芸術家たらんとして、リストが奮起した様子が伺える。重要なことは、ピアノの技巧的完成だけを追求したのではなく、音楽のほかにも哲学、文学、宗教などにも目を向けていたことである。芸術家として、内面を豊かにしつつ、それを表現するための技術も磨いていたことがわかる。若いリストは、とくに熱中しやすい性格だったと思われるが、自らの芸術性に関しては、皮相的なレヴェルにとどまらず、意外なほど冷静に方向性を見出していたのかもしれない。
 この書簡から約1ヶ月後、リストは「パガニーニの鐘に基づく華麗なる大幻想曲」(A15)を作曲している。この曲は、パガニーニの「ヴァイオリン協奏曲第2番」の終楽章に使われている有名な「鐘の主題」に基づいているが、リストはこの主題が気に入っていたようで、有名な「ラ・カンパネッラ」を含めて計5つの稿を作曲した。
 リストがパガニーニから学んだもの、それは高度な演奏技術がもたらす表現の可能性であるといってよいであろう。しかし前述のとおり、リストがこの時代から内面の表現に主眼をおいていたことを見逃してはならない。1830年代から40年代に、リストが屈指の大ヴィルトゥオーソとして伝説的な評価を受けた理由は、彼の技巧が内面性や自己主張と結びついていたからこそであろう。技巧が完成されればされるほど、その表現方法や表現内容についての可能性が広がることは自明のことである。優れた演奏家になること、それはすなわち、優れた感性と豊かな知性に裏打ちされ、あらゆる問題に精通した人間になることである。後にリストは語っている。「技術は機械的な練習からではなく、精神から生まれるべきである」
 パガニーニが1840年に亡くなったとき、リストは8月23日のガゼット・ミュジカル誌に、「パガニーニ、彼の歯に際して」という追悼文を載せている。ここでは、芸術家パガニーニに対して、リストが冷静な評価を下していたことが読みとれる。
 「天才とは、人間の魂に神の存在を啓示する力です。芸術を、おのれの利益や不毛な名声のために似つかわしい手段としてではなく、人間をひとつに結びつける、ひとつの共感できる力としてみなすこと、それこそが、芸術家に課された課題なのです。未来の芸術家が、自己中心的でうぬぼれた役を喜んで放棄すべきことを願って止みません。パガニーニは、そのような役回りをした、最後の輝かしい代表的存在であったと思います。芸術家の目的を、自身の内にではなく、自らの外に置くことを願います。芸術家にとって、ヴィルトゥオージティーは手段であって、目的とならないことを望みます。その際、貴族同様、あるいは貴族以上に、天才は義務を負っていることを忘れませんように」















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