クララ・シューマンの「3つのロマンス」作品21

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 父ヴィークの内弟子で、お兄さんのような存在であるシューマンとやがて恋愛関係になったクララ。猛反対する父はあの手この手で二人の仲を引き裂こうとするが、彼らは遂に裁判所に頼り、結婚を勝ち取った。それはクララが21歳の誕生日の前日であった。
 しかし結婚生活は苦労の連続で、クララの心は愛する人と過ごす幸福と現実への幻滅の間を絶えず行き来するのである。家計はクララの演奏収入にかかっているにも関わらず、クララには極力演奏旅行には行かずに家に居て欲しいシューマン。シューマンが作曲に打ち込む間はピアノが使えず、練習時間を確保出来ずに心配するクララ。自分と比べて知名度が低く、世間でしばしば屈辱的な扱いを受けるシューマンの心情にも気を遣わなければならなかった。それでもクララはシューマンを支え、実質13年半の結婚生活の間には8人の子供にも恵まれ、家庭を切り盛りし、コンサートピアニストとしての名声を更に確固たるものとした。もちろんシューマンの作品を巧みにプログラムへ組み込み、その素晴らしさを世間が理解出来るように心を砕いた。
 共同で歌曲集を出すなど、作曲を通しての対話も大切にした夫妻。演奏会用レパートリーを意識した独身時代の作品に対して、結婚後のクララの作品には、シューマンも好んだ内的な表現や、彼と共に研究したバッハのフーガの影響が加わる事となる。
 「3つのロマンス」作品21はクララが34歳、シューマンが精神病院に収容される前年の作品である。広い音域とポリフォニーが深い悲しみに沈む気持ちと張り裂ける心の叫びのように聞こえる第1曲。突然メルヘンの世界に誘われるような、愛らしさあふれる第2曲。絶えず渦巻く激情のようなテーマと憧れが駆け上るようなテーマの交錯が印象的な第3曲は、穏やかな中間部にも絶えず不穏な楽想が見え隠れして、病状が悪化していくシューマンを見守るクララの心を映し出しているいるかのようである。第1曲はシューマンへの誕生日プレゼント、作品全体は当時、クララを献身的に支えたブラームスに献呈された。
 3年後にシューマンが亡くなると間もなく、クララは作曲の筆を折る。その後は演奏活動と教授職に邁進し子供たちを育て、孫たちの面倒も見ながら19世紀をパワフルに駆け抜けた。

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