ショパンの練習曲

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 ショパン以前にもピアノの練習曲を書いた作曲家は多いが、その名の通り、それらは教育に使うことを目的としていた。現在、音楽学校の生徒にクレメンティ、クラーマー、チェルニーの練習曲を課すとすれば、それは技術練習のためであって、美しく演奏すべき作品の課題としてではない。これらはいろいろな領域での運指技術を高めるべくに設計された曲であって、基本的にそれ以外の目的はないからである。舞台で演奏するために作曲された、(たとえばモシェレスの)演奏会用の作品でさえ、初期には、ヴィルトゥオーソの腕の見せどころではあっても、聴衆に深い感銘を与えようと意図されたものではなかった。そして先に触れたような、従来の練習曲同様、音楽芸術全体から見れば周辺的な作品でしかなかった。


 そういう状況の中で、ショパンの練習曲は初めてこの名称、そしてジャンルを芸術の最上層に引き上げることになった。と同時にショパンの練習曲は、音の美しさ、ハーモニー、メロディ、情調の深みという点で、ショパンの創造的天分の最高の発露を示すものとなった。


 もちろんショパンの練習曲においても、演奏技術は重大な役割を担っている。そこには、これまで知られていなかったピアノの新しい可能性や、ショパンの独特な演奏スタイル、その豊かさがある。しかし大事なことは、演奏技術の外的な問題を除いても、ショパンの練習曲は、ピアニストが克服しようとしている困難について何も知らない聴衆にさえ、深い感動を与える、インスピレーションに満ちた「詩」でもあるということなのである。


 ある特定のピアノ奏法の練習や、時にはたった1つのモチーフの展開ということに作品の領分を限定することは、同時に特別の規律を作曲家に課すことでもある。その規律・制限が、ショパンの傑作にあっては、構成上の高度な芸術性に変貌し、形式をコントロールする驚くべき名人芸のいわば跳躍台となっている。全体の完成度と、細部のひとつ1つを貫く論理を同時に配慮しなければならない、音構成の構築者として、練習曲を書くショパンは、バッハやモーツアルトといった過去の最大級の巨匠にもひけをとらない存在である。そうした理由で、練習曲をショパンの全作品の頂点に据え、その天才が生んだ最も完璧な作品であるとする人々もいる。


 ショパンは全部で27の練習曲を作曲した。第1集「12の練習曲 作品10」は1829年にワルシャワで書き始められ、31年にウィーンで完成した。第2集「12の練習曲 作品25」は、パリ時代初期に出来上がったものである。「3つの新しい練習曲」は、マヨルカ島への旅の後、モシェレスが自分のピアノ学校で使いたいといって依頼した結果できあがった。


 ショパンの練習曲は、単にそこで用いられる技術や音型という点だけではなく、表情や心情的内容の点から見ても、それぞれが独自の個性を持っている。英雄賛歌のような、左手オクターヴの弾力的なメロディーに伴われ、エネルギッシュに波打つパッセージを右手に持つ、第1集巻頭の「練習曲 ハ長調 作品10の1」と、同じように波打つ両手のパッセージを持ちながら、それらが恐ろしい、荒れ狂う海の波を思わせる、第2集最後の「練習曲 ハ短調 作品25の12」を比べれば、そのことはよくわかるはずである。ちなみに後者の劇的なパトスは、ショパンの衝撃的な表現力を示す最も美しい一例である。また対照的な作品の例として、まるでハープのように広範囲に及ぶ、セレナーデのような雰囲気を醸し出す、両手の和音で奏でられる「練習曲 変ホ長調 作品10の11」や、前代未聞の鋭い、また風変わりな形の音型とリズムを持つ、陽気でかつグロテスクな「練習曲 ヘ長調 作品25の3」や、右手が(ときには両手で)高速で3度の平行を奏で、まるで絶えず色合いを変えつつ吹き上げる噴水のような「練習曲 嬰ト短調 作品25の6」などをあげることも出来る。


 練習曲には自然、速いテンポの曲が多いが、遅いものも3曲ある。こんな旋律を書いたのは生まれて初めてだとショパンがグートマンに語ったとき念頭にあった「練習曲 ホ長調 作品10の3」、陰鬱で物思いに耽る「練習曲 変ホ短調 作品10の6」、そしてエレジーのような「練習曲 嬰ハ短調 作品25の7」。第2集のなかでは、コントラストが非常に大きな中間部を持つということで、「練習曲 ホ短調 作品25の5」、「練習曲 ロ短調 作品25の10」が際立っている。そして、練習曲全曲のなかでも最も感動的な「練習曲 イ短調 作品25の11」、この曲には何かしら戦いのパストや戦場の混沌といったものに通ずるものがあるが、そのため人によっては、ポーランドの解放闘争を連想する者もいた。同様の解釈は、第1集最後の曲「練習曲 ハ短調 作品10の12」についてもなされ、ショパンの死後、「革命」というあだ名がつけられさえした。シュツットガルトで、ワルシャワ没落の報に接したショパンがこの曲を即興的に書いたとする伝説もあるが、その蓋然性はほとんどなく、何よりもこの曲想自体が、敗北という悲劇によってショパンが陥った時の精神状態に合っていない。この練習曲はむしろ英雄的な活力、執拗に抵抗を続ける闘争の苦痛、革命精神といったものが充満している。ショパンはこの曲を、まだ蜂起勢力の奮闘が続く間に、ウィーンで書いた可能性が最も高いと思われる。またこの曲は、それほど大規模ではない作品に於いても、ショパンがドラマ性豊かな曲作りができたということのひとつの証明にもなっている。
















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