ラヴェルは魔術と同性愛で「ボレロ」を作曲した!

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<フランスで最も人気のある作曲家>

 絵画や文学の歴史、あるいは政治史でも常にフランスは中心に位置するが、音楽ではどうだろうか。ドイツが中心にありフランスはどちらかというと傍流に位置すると一般的には思われている。実際のところ、フランスの偉大な作曲家というのは19世紀後半にならないと音楽史には登場しない。だが、これこそがドイツ中心史観の発想だ。

 フランスが音楽的に辺境の地であったなど、とんでもない考えだ。フランスは音楽大国だった。正確には音楽消費大国とでもいおうか。パリは音楽家たちが目指す大都会だった。フランス革命により市民階級が社会の主役となり、音楽を宮廷や教会で聴くものから、コンサートやオペラ劇場で聴くものへと変えた。フランスはそうした動きの最前線にあった。音楽家にとってパリで認められることが成功の証だった。

 したがって、19世紀後半の偉大なオペラ作曲家であるドイツのワーグナーもイタリアのヴェルディも、目指していたのはそれぞれの国のオペラ劇場での成功ではなく、パリのオペラ座での成功だった。

 演奏され聴かれるという点での音楽の中心はパリであり、そのポジションは20世紀に入っても続く。ラヴェルが登場するのは、その20世紀初頭である。ほぼ同時代の人にドビュッシーがおり、この二人がフランス音楽の代表と見なされている。

 20世紀末のフランスの著作権管理団体の調査では、ラヴェルの権利継承者が得ている年間の著作権収入は、他のポップス系音楽家が得る金額よりも多かったという。死後75年がすぎても、ラヴェルはフランスで最も売れっ子の作曲家なのだ。

 

<魔術と同性愛が音楽の謎を解く鍵>

 ラヴェルは1875年にバスク地方で生まれた。父はフランス人だが、母はスペイン系の人だった。

 バスク地方はフランスとスペインにまたがっている地域だ。ラヴェルはフランス人として活躍したが、その根底には、スペインの血も感じさせる。

 バスク地方は闘牛で有名だが、魔術への関心が高かったことでも知られている。なるほど、ラヴェルの音楽には魔術的な響きがある。同じ楽器を使っているはずなのに、他の作曲家の作品を演奏する時と、ラヴェルの音楽の時とで、音の響きは異なる印象を受ける。ラヴェルの曲はメロディははっきりしているし、リズムもちゃんと刻まれているのに、どこか輪郭が曖昧で、捉えどころのないイメージなのだ。

 ジャズもラヴェルに影響を与えた。20世紀前半、アメリカでひとつの音楽ジャンルとして確立されたジャズは、本国アメリカよりもヨーロッパ、特にフランスで新しい芸術として注目され、評価されたといってもいい。ラヴェルが音楽家として活躍し始めた頃のパリには、音楽でも美術でも文学でも、世界中の前衛的なものが流入してきていた。

 音楽そのものに魔術的な謎の響きがあるだけでなく、ラヴェルの私生活もまた謎に包まれていた。同性愛説もある。これには確たる証拠はないが、かなり信憑性が高いようだ。

 今日のように、国によっては同性愛者同士が法的にも結婚出来る世の中とは異なり、20世紀前半は、性道徳の先進国フランスでも、同性愛はタブーだった。大きな秘密を抱えていたことが、ラヴェルの生涯を謎めいたものとし、その音楽にも秘密めいたものをもたらしたのかもしれない。

 ラヴェルの代表作にはバレエ「ダフニスとクロエ」、「亡き王女のためのパヴァーヌ」などがある。最初はピアノ曲として書かれ、後にオーケストラ用に自ら編曲したものが多いのもラヴェルの特徴だ。

 自作だけではなく、ムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」をオーケストラ用にしたものも有名で、オリジナルよりも演奏される機会が多いくらいだ。

 ラヴェルはメロディを作る能力も極めて優れていたが、このように、編曲の才能もあった。それぞれの楽器の音の特徴を熟知し、こう組み合わせると、こういう響きになると、完全に理解していた。


<深読み・裏読みが可能な単純にして深遠な曲>

 そのラヴェルの編曲の才能が最も明確に現れているのが、「ボレロ」だ。クロード・ルルーシュの大長編映画「愛と悲しみのボレロ」に登場するし、黒澤明の「羅生門」の音楽がこれとそっくりなのでも有名だ(いまなら盗作だと大騒ぎになるだろうが、この映画が作られた時代は、「影響を受けた」と言えばすんだようだ)。

 ラヴェル自身が語ったところでは、「ボレロ」は自分が作った中で「音楽ってものがない唯一の傑作」だという。

 もともとボレロとはスペインの民族音楽の一つで、フラメンコから派生した4分の3拍子の舞踏曲だ。ラヴェルのこの曲だけがボレロなのではない。一般名詞である。しかし、ラヴェルの曲があまりにも有名になってしまったので、一般的に「ボレロ」というと、ラヴェルのこの曲と思っていい。バレエ用に頼まれて作曲したものだ。

 タン、タタタ、タン、タンというリズムが小太鼓や弦楽器で繰り返され、その上にソロの管楽器などが2種類のメロディを交互に奏でる。ひたすら、これの繰り返しだ。基本的には、だんだん楽器が増えていき、最後はオーケストラの全ての楽器で壮大に演奏され、急速に、まるで風船がしぼむように終息する。

 単純といえば単純だが計算しつくされており、その一方で、計算を感じさせない自然的というか野性的な印象も受ける。

 何を描いているのか、どんな感情が流れているのか、解釈そのものを拒否する曲なのだが、だからこそ、裏読み、深読みも多くなされている。

 文化人類学者は神話の構造をこの曲に見出したり、「機械化され単調になっている現代社会と、いつか来る終末を暗示している」と解説する人もいる。あるいは同じメロディとリズムの繰り返しと、さまざまな音色と音量の変化は、画家ブリューゲルが描く螺旋状に上がっていくバベルの塔であり、それが最後に一瞬のうちに崩壊していくのは、「9・11」を予言しているとの、とんでもない解釈も可能だ。

 ラヴェル自身の「音楽がない」という発言はさらに意味深だ。「これが音楽の終着点だ」「ここで音楽は終わった」と考えることも出来る。「ベートーヴェンからマーラーまでの意味のある音楽が、「ボレロ」によって全面否定された」という解釈も成り立つ。

 このように、いろいろな深読みもさることながら、クラシックの勉強としても聴くことが出来る。どの楽器がどういう音を出すかがよく分かるのだ。それには音だけのCDよりも、コンサートでの演奏を録画したDVDで見るといい。それぞれの楽器ごとのソロのパートがあるので、誰がうまくて誰がへたか、すぐに分かってしまうから、オーケストラの団員にとっては、簡単そうでいてあなどれない曲だ。

 逆に言えば、全員がそれぞれソロ奏者としても通用する高いレベルのオーケストラで聴かないと、醍醐味が分からない。


  



















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