『恋愛する勇気〜アドラー心理学から学ぶ「愛される人」の生き方」』

序章 なぜ今、「恋愛×アドラー心理学」なのか
恋愛が難しくなった――これは多くの若い世代が抱く実感である。
出会いのチャンスは増えたはずなのに、恋はなぜか遠くなった。
マッチングアプリで数百人と繋がれたとしても、
「本当に好きになれる人がいない」
「自分をよく見せないと選ばれない」
「そもそも恋愛が怖い」
そんな声が飛び交う。
恋愛はかつて“自然発生するもの”だった。
学校、職場、友人の紹介、地域コミュニティ。
ところが現代は、“自分で選び、自分で動き、自分で決める”ものになった。
これは自由であると同時に、残酷である。
自由とは責任だからだ。
恋愛の結果も、失敗も、前に進むことも、止まることも、
すべて“自分の選択”に帰されるようになった。
だからこそ、多くの人が疲れている。
そんな時代に、アドラー心理学は驚くほど鮮やかな光を放つ。
アドラーはこう言った。
「人は過去によって決定されない」
「人生の意味は、自分で決める」
「すべての悩みは対人関係の悩みである」
恋愛とはまさに“対人関係の核心”である。
つまり、アドラー心理学は恋愛の舞台にそのまま通じる“生きた技法”なのだ。
なぜ傷つくのか
なぜ不安になるのか
なぜ恋愛が続かないのか
なぜ好きになれないのか
なぜ結婚が怖いのか
これらすべては、アドラーの枠組みで読み解くことができる。
本書は、単なる解説書ではない。
あなた自身の恋愛観・生き方・心のクセが、
読むたびに“変わっていく”ように設計している。
恋愛の実践に使える心理学であり、
自分の人生を動かすための哲学でもある。


第Ⅰ部 アドラーが教える“恋愛観”の基礎
第1章 アドラー心理学入門――「人は変われる」という楽天主義
恋愛がうまくいかないとき、人は“原因”を探す。
過去が悪かった
親が厳しかった
男運・女運がない
自信がなかった
いい出会いがなかった
いずれももっともらしいように見える。
だが、アドラー心理学ではこれを“原因論”と呼び、
恋愛における思考停止のサインとみなす。
アドラーはこう考える。
「人は、目的に向かって行動している」
「過去は材料でしかなく、人生を決めない」
恋愛を避けてしまうのは、過去が原因ではない。
本当は“傷つかない”という目的のために、
恋を遠ざける行動を選んでいるのだ。
この目的論の視点で見ると、恋愛行動のすべてが整理される。
■ 恋をしたくない
→ 傷つきたくないという目的がある。
■ 理想が高すぎる
→ 安全圏に逃げている目的がある。
■ アプリで惹かれない
→ 比較に疲れ、自己防衛をしている目的がある。
■ ダメ男/ダメ女ばかりを選ぶ
→ “救う側”で優位に立ちたい目的がある。
この視点は、恋愛を劇的に変える。
なぜなら目的は“選び直せる”からだ。
アドラーの楽天主義はまさにここにある。
「過去に何があったとしても、今の目的を変えれば未来は変わる」
恋愛の出発点は、この認識にある。


第2章 共同体感覚と愛――「世界は私の味方である」という前提
恋愛に必要なスキルは、外見でも会話術でもない。
本当に必要なのは、
共同体感覚と呼ばれる“世界を信じる力”である。
共同体感覚とは、
人を基本的に信頼する
自分は世界の一員だと感じる
他者は敵ではなく味方だとみなす
自分は誰かに貢献できると信じる
この4つの“態度”の総称である。
恋愛では、この感覚の有無が運命を分ける。
■ 共同体感覚のある恋愛
相手を疑いすぎない
好意を素直に受け取れる
自分を無理に飾らない
ちょうどよい距離感で向き合える
関係が長続きする
■ 共同体感覚のない恋愛
相手の反応に一喜一憂
LINEの返信速度が気になる
愛されている証拠を求め続ける
嫉妬・束縛・試し行動
不安による破局が多い
共同体感覚は“恋愛の基礎体力”とも呼べる。
愛される人は、
“相手に過剰に期待しない”“自分の価値を自分で引き受けている”ため、
恋愛に振り回されない。
■ 恋愛における「不安」の正体
不安は、愛の弱さではない。
共同体感覚の弱さである。
世界は安全である。
相手は味方である。
私は価値ある存在である。
この前提が育ってくると、恋愛は自然とうまく回り始める。


第3章 劣等感と恋愛――「私なんて」と「どうせ」が恋を壊す
恋愛相談の80%は“劣等感”に起因している。
アドラーは劣等感をこう定義した。
「劣等感とは、成長の刺激である」
つまり、本来は悪いものではない。
ところが恋愛では、この劣等感がしばしば暴走する。
■ 劣等感が暴走した恋愛パターン
1. 「私なんて相手にされない」という回避
会う前から“無理だろう”と想定する
積極的な行動が取れない
自己防衛として恋を遠ざける
2. 理想ばかり高くなる「安全圏戦略」
高スペック条件を並べて「市場」を眺めるだけ
実際には誰とも深い関係に入らない
拒絶されるリスクを避けるための行動
3. 優越コンプレックスとしての恋愛
恋人のスペックで自尊心を補う
自分の価値を“相手の価値”に依存する
関係が対等でなくなる
4. 劣等感が怒りや嫉妬を生む
相手が褒められると腹が立つ
過去の恋人との比較で苦しむ
相手の自由を奪いたくなる
■ 劣等感を“成長の原動力”に変える方法
アドラー流では、劣等感は「成長するためのサイン」と捉える。
自信がない → 練習すれば伸びる
経験が少ない → 新しい挑戦の余地がある
コミュニケーションが苦手 → 技術で改善できる
傷つきやすい → 愛に誠実な証拠
劣等感は、“改善点”ではなく“強くなる余地”なのだ。
恋愛を変える第一歩は、
劣等感を敵ではなく、味方として扱い直すことである。


第Ⅱ部 恋愛がうまくいかない心理――不安・劣等感・承認欲求
恋愛の悩みの背景には、
ほぼ例外なく「心のクセ」が存在している。
クセは悪いものではない。
人が長い人生の中で自分を守るために身につけた“戦略”である。
愛されたい
傷つきたくない
嫌われたくない
認められたい
比較されたくない
どれも心の自然な動きだ。しかし、この自然さが度を越えると、
恋愛は“心の緊張状態”になり、相手との距離はどんどん遠ざかる。
アドラー心理学は、
これらの心理を“原因論”ではなく“目的論”で捉える。
つまり、
「あなたは、その悩みを“どんな目的のために”使っているのか」
という視点だ。
ではここから、恋愛がうまくいかない代表的な3つの心理――
承認欲求 / 不安 / 回避
を、アドラー的に一つずつ深く見ていこう。


第4章 「愛されたい」が暴走するとき――承認欲求と恋愛依存
“愛されたい”。
これは人間の本質的で、美しい願望だ。
愛されたいという欲求がなければ、
人は孤独を選び、他者と関わることすらできない。
しかしこの願望が肥大化したとき、
恋愛は“過剰適応の舞台”へと変わってしまう。


■ 承認欲求が暴走した恋愛の特徴
1. 「嫌われたくない」が行動基準になる
言いたいことが言えない
相手に合わせすぎる
無理して好かれようとする
自分の本音が消えていく
愛されることに必死になり、
「自分を大切にされる恋愛」ではなく
「相手の要求に応える恋愛」になってしまう。


2. SNS時代の“可視化される恋愛”が不安を加速させる
既読からの返信が遅いと落ち込む
ストーリーに映り込む人影が気になる
“オンライン中”が更新されないと不安
「いいね」の数やコメントの内容に敏感になる
恋愛がSNSの舞台に引きずり出され、
“誰かに見られる恋愛”になった。
承認欲求が恋愛の大前提を支配する。


3. 過度な承認欲求は恋愛を“営業”にする
過剰に盛ったプロフィール
好かれるための戦略的メッセージ
自分の意見を曖昧にする
「相手が望む人物像」を演じ始める
ここまでくると、
恋愛ではなく“自分株式会社の売り込み”である。


■ アドラーは承認欲求をどう扱うのか
アドラーは、承認欲求を心理学的に否定したわけではない。
しかし彼はこう警鐘を鳴らす。
「承認を求める人生は、他者の人生を生きる人生である」
恋愛では、
**“他者基準で自分を決めてしまう”**危険性が特に大きい。
承認欲求の強い人は、恋愛において以下の状況に陥りやすい。
相手からの“好意の証拠”を常に探す
愛されているか不安で仕方がない
相手の気分を伺い続ける
自分の感情より相手の評価を優先する
これは恋愛の形をしているが、
**実質は“相手に自分の価値を委ねる行為”**である。


■ 承認欲求を“健全な愛”へと変える三つの視点
① 「私は、私を承認してよい」という姿勢
セルフコンパッション(自己慈愛)という概念に近いが、
アドラー心理学では次のように言う。
「あなたは、あなた自身の味方であればよい」
愛されるために頑張るのではなく、
“自分に対して正直に生きる”方が恋愛はうまくゆく。


② 「愛されること」ではなく「愛すること」に軸を移す
承認欲求:
相手が何をくれるか
共同体感覚:
私は相手に何を与えられるか
軸が変わると、恋愛は大きく変わる。


③ 「良い恋愛」は、“好かれる”より“落ち着く”
承認欲求は刺激、共同体感覚は安定をもたらす。
恋愛は刺激ではなく、心の安全基地であるべきだ。


第5章 不安型恋愛のメカニズム――不安を“相手いじり”で解消しようとする心
恋愛に不安はつきものだ。
不安がゼロの恋は、むしろ存在しない。
しかし不安が強すぎると、
恋は“監視と疑い”に変質する。
現代の恋愛相談で最も多いのが、
この“不安型恋愛”である。


■ 不安型恋愛の典型例――「LINEの返信問題」
返信が遅いだけで不安
既読スルーは拒絶に等しい
スタンプだけ返されると落ち込む
会話の熱量が下がると凍りつく
こうした感情の動きはよくあるものだ。
しかし、不安型恋愛はさらに一歩進む。
返信が遅い → 不安
不安 → 試し行動
試し行動 → 相手が疲れる
疲れる → 距離ができる
距離 → さらに不安
さらに不安 → 追いかける
追いかけ → 相手が離れる
この悪循環は、恋を確実に壊す。


■ アドラー的に見た“不安の目的”
アドラーの心理学では、不安も意味を持つ。
不安は単なる感情ではなく、
**“目的を達成するための手段”**として現れる。
不安が“目的のために使われる”例
「相手をもっとつないでおくため」に不安を使う
「愛の証拠を得るため」に不安を利用する
「自分の価値を確かめるため」に不安を必要とする
つまり、不安は悪者ではない。
“不安を使っている私”が存在するのだ。


■ 不安型恋愛が最終的に目指しているもの
アドラーの分析によれば、不安型恋愛の目的は一つ。
「相手の行動をコントロールして安心したい」
これは“支配欲”の別名でもある。
しかし、不安型の人はそれに気づいていない。
自分はただ“愛しているだけ”だと思い込んでいる。
だが本当は、
相手の自由を奪うことで自分の安全を守ろうとする
心理が働いている。
そして、この「相手いじり」が、
恋の土台を脆くしていく。


■ 不安と上手に付き合う方法――アドラー流「不安の意味づけの変更」
① 不安は「悪」ではなく「合図」
不安を感じたときは、こう問い直す。
「私は今、何を求めているのか?」
求めているのが“愛の証明”なら、
それは承認欲求の問題である。
② 不安は“自分の課題”であり、相手の責任ではない
不安に対して相手ができることは限られている。
不安は相手ではなく、自分が扱うべき課題である。
③ 不安を“距離感の調整”に使う
例えば、
会う頻度
連絡頻度
距離の取り方
これらを自分自身と丁寧に話し合う材料にする。
不安は、
“関係を深めるための材料”に変えられる。


第6章 回避型恋愛のメカニズム――傷つきたくない心が距離をとらせる
恋愛の悩みにおいてもう一つ極めて多いタイプが、
“回避型恋愛”である。
表面的にはこう見える。
恋愛に興味がなさそう
仕事や趣味を優先
深い関係になると逃げる
告白されると距離を取る
しかしアドラー心理学で見ると、
回避型は“不安型の裏返し”だ。


■ 回避型が抱える根本心理
1. 「本気になると傷つく」
過去の経験や家族関係の影響で、
“親密さ=危険”という学習がなされていることが多い。
2. 「期待されると応えられない」
劣等感が強いタイプによく見られる。
恋人になると“責任が増える”ため、逃げたくなる。
3. 「自由を失いたくない」
これは回避型がもっとも強調する理由。
しかしアドラー的には、
“自由を奪われる自分”という劣等感を避けているだけである。


■ アドラーが読み解く「回避の目的」
回避の目的は明快だ。
「傷つかないための距離確保」
この目的がある限り、
恋愛に入るたび「逃げる」という行動を選ぶ。
回避型の人は、恋そのものを避けているのではなく、
傷ついたときの自分を避けているのである。


■ 回避型恋愛がつくり出す“永遠の友達止まり”
「いい感じ」までは行く
告白されると怖くなる
関係が深まる直前でフェードアウト
気持ちはあるのに行動できない
このループは多くの回避型に共通している。
しかし、アドラー心理学はここで希望を示す。


■ 回避は“勇気の問題”であり“性格の問題ではない”
回避型の恋愛パターンは、
勇気の欠如による“行動のサボり”であると見なされる。
だが、
勇気は“鍛えれば増える能力”だ。


■ 回避型が“近づく勇気”を育てるステップ
ステップ1:自分の恐れを言語化する
責任が怖い
拒絶が怖い
自由を失うのが怖い
相手の期待に応えられないのが怖い
恐れの正体がわかると、距離を縮める準備ができる。
ステップ2:小さな約束から始める
まずは2回目のデート
小さな気持ちの表現
LINEの頻度を一段階上げる
“完璧な恋人像”を演じる必要はない。
ステップ3:相手に“弱さ”を開示する
回避型の人ほど、弱さを隠そうとする。
しかし弱さを見せたときこそ、恋愛は深まる。
ステップ4:相手の自由を尊重する
相手の自由を尊重すれば、自分の自由も守られる。
これがアドラー流「課題分離」の効果だ。


■ 第Ⅱ部まとめ
恋愛がうまくいかない理由は、
決して「運」や「性格」ではない。
愛されたいが強すぎて疲れる(承認欲求)
不安で相手をいじる(不安型)
傷つきたくなくて逃げる(回避型)
これらは、
人が人生の中で身につけた自然な戦略であり、
アドラー心理学では“目的のある行動”と捉える。
だからこそ、変えられる。
目的が変われば、行動は変わる。
行動が変われば、未来は変わる。
恋愛は“心の選択”から始まる。


第Ⅲ部 アドラー流・恋愛実践編――出会い・交際・結婚へ
アドラー心理学の最大の強みは、
理論がそのまま日常の実践に使えることだ。
恋愛も婚活も、
出会い→初対面→交際→成婚という“実践の場面”でこそ、
アドラーの思想は圧倒的な力を発揮する。
「私の性格だから恋愛ができない」
「恋愛体質じゃない」
「出会いの場に行っても手応えがない」
そうした思いに囚われている人でも、
アドラー流の技法を使うと行動が変わり、
行動が変わると恋愛の“空気”そのものが変わっていく。
ここからは、出会い・初対面・交際・結婚……
恋愛のすべての段階で使えるアドラーの実践心理学を体系化する。


第7章 出会いの場でのアドラー心理学――自己決定と自己呈示
出会いの場は、多くの人にとって“試験会場”のように感じられる。
誰かに採点されている気がするからだ。
しかしアドラー心理学は、出会いの場をまったく別のものとして捉える。
「私は、私の人生の主人公である」
この原則を軸にすると、出会いの場が“試される場所”から、
**“自分の未来を選び取る場所”**へと変わる。


■ 1 「出会いがありません」は本当か?――目的論からの再分析
婚活の現場でよく聞かれる言葉がある。
「出会いがまったくありません」
しかし、この言葉をアドラー心理学で読み解くと、
そこには隠れた目的が潜むことが多い。


●「出会いがない」という言葉の目的
恋愛に踏み出す勇気を保留する
自分の魅力や弱さと向き合うことを避ける
傷つくリスクを軽減する
行動しない責任を外部要因(環境)に転嫁する
つまり、
「出会いがない」は“行動しないための正当化”になっている場合が多い。
アドラーの目的論で見れば、
“出会いがない人生”を選んでいるのは実は自分自身だ。
■ 2 自己決定性を高める3つの質問
出会いを「他者に評価される場」から
「自分が未来を選ぶ場」に変えるために、
以下の3つの問いが効果的である。
① 私はどんな人生を生きたいのか?
恋愛は人生観と切り離せない。
② どんな相手と共同体をつくりたいのか?
スペックではなく「生活の相性」が焦点になる。
③ 私はその共同体に“どんな貢献”ができるのか?
これがアドラー的恋愛観の中心であり、
“愛される恋”から“愛する恋”への転換点。


■ 3 プロフィール・自己紹介文にアドラーを活かす
婚活プロフィールで最も重要なのは、
「あなたがどんな共同体をつくりたいか」を書くことである。
悪い例:
趣味があります
○○が得意です
明るい性格です
旅行が好きです
料理が得意です
良い例:
休日は心が落ち着く家を一緒に作れる人と過ごしたい
2人で感じたことを素直に話し合える関係が理想
将来は、静かな幸福を丁寧に育てていける家庭を作りたい
人は“スペック”に惹かれるのではなく、
“価値観”と“未来への姿勢”に惹かれる。
この一点を押さえるだけで、
出会いの質はまったく変わる。


第8章 初対面とデートの心理――勇気づけが相手をほどく
初対面。
緊張する、手が震える、声が上ずる……
恋愛の現場には、多くの人が同じ“初対面の恐怖”を抱えている。
しかしこの恐怖は、悪いものではない。
アドラー心理学ではむしろ、“相手を尊重している証拠”とみなされる。


■ 1 緊張は「相手を大切にしたい」というサイン
人はどうでもいい相手には緊張しない。
緊張は、
「私はあなたと丁寧に向き合いたい」
という無意識のメッセージである。
だから緊張してもいい。
むしろ緊張している自分を温かく受け入れるほうが、
初対面はうまくいく。


■ 2 「うまく話さなきゃ」から「相手を楽にしてあげよう」へ
初対面が苦手な人は、
自分のことをどう見られるかが気になりすぎている。
これは“承認欲求基準”のコミュニケーションであり、
自分中心の視点だ。
アドラーはこう提案する。
「相手を勇気づける」視点に切り替えなさい
勇気づけとは、
**“相手の力を信じ、相手が話しやすくなる空気を作ること”**である。


■ 3 勇気づけデートの会話ルール
① 評価をしない
人は評価されると萎縮する。
悪い例:
「〇〇なんて珍しいですね」
「それはよくないと思う」
良い例:
「そういう考え方もあるんですね」
「あなたらしくて素敵だと思いました」


② 相手の“小さな努力”を拾う
緊張している
話題を探している
気を遣っている
これらに気づき、言葉にするだけで相手の心が開き始める。


③ 自分の弱さも少しだけ見せる
弱さの開示は、信頼のシグナル。
「緊張しやすいんですよね」
「こういう場は慣れないんですけど、会えて嬉しいです」
こうした一言が、“素の自分”を出す合図となり、
相手も安心する。


■ 4 NG行動:ジャッジ・自慢・アドバイス
これらをやると、相手の心は瞬時に閉じる。
「それは違うと思うよ」
「俺はもっとすごいことしたけど」
「こうすればいいのに」
恋愛初期において、
相手を評価したり、変えようとした瞬間、
信頼の芽は枯れる。
「変えたい」は“支配”の始まりである。


第9章 交際が深まるとき・壊れるとき――課題分離と信頼
恋愛で最も難しいのは、
“関係が深まってきたとき”だ。
初対面の緊張がほどけ、
相手の人間性が見え、
不安も喜びも、むき出しでぶつかり始める。
この段階で必要なのが、アドラー心理学の核心である
「課題分離」
である。


■ 1 「相手を変えたい」という願望の正体
私たちは恋人に対して、
次第に“期待”を持つ。
-もっと連絡して
-もっと優しくして
-もっと理解して
-もっと愛情表現して
これらは願いのように見えるが、
内側には**「相手の行動で自分の不安を消したい」**という目的がある。
つまり、
相手に自分の心の責任を押し付けているのである。


■ 2 課題分離が恋を救う
アドラーの課題分離とは、
「自分の課題」と「相手の課題」を明確に分け、
相手の課題を奪わないこと」
である。
恋愛に当てはめると……
●相手の感情は相手の課題
相手が怒るのは相手の課題
相手が不安になるのは相手の課題
相手が考えたいのも相手の課題
●自分の感情は自分の課題
私の不安は私が扱う
私の寂しさは私が向き合う
私の傷つきやすさは私の課題
この境界線が引けると、恋愛は劇的に安定する。


■ 3 嫉妬・束縛・試し行動――すべて“課題の混同”
嫉妬:
→ 相手の自由を奪うことで自分の不安を埋めようとする行動
束縛:
→ 相手の選択に介入しようとする行動
試し行動:
→ 相手の愛情をテストすることで安心を得たい行為
これらはすべて、
**“相手の課題への侵入”**であり、
恋愛を壊す最大要因となる。
課題分離とは、恋愛の“解毒剤”である。


■ 4 課題分離ができるカップルの特徴
相手の感情を尊重する
“説明しろ”ではなく“あなたはそう感じるんだね”
話し合いが穏やか
依存でも孤立でもない“精神的自立”
関係が長続きする
相手を変えようとしなければ、
相手は自然と変わっていく。


第10章 結婚という選択――契約ではなく“共同体感覚”の場として
結婚はゴールではなく、
“相互貢献の共同体”の始まりである。
恋愛は感情で成立するが、
結婚は“生活”と“態度”で成立する。
アドラー心理学は、結婚においてとくに役立つ。


■ 1 結婚を「完成」ではなく「スタート」とみなす
多くの人が結婚を“幸せの証明”と考える。
しかしアドラー心理学では、
結婚は「成熟した共同体の出発点」である。
「結婚とは、共同体感覚の最大の実験場である」


■ 2 アドラー的夫婦愛の3条件
① 対等性
どちらかが支配した瞬間、関係は歪む。
② 相互の尊重
“相手の課題”を奪わない。
③ 共同体への貢献
相手に尽くすのではなく、
「この関係を良くするために私ができること」を選ぶ態度。


■ 3 結婚後に起きる“権力争い”の心理学
家事分担
お金の管理
子育て
親族関係
これらは全て“権力争い”の温床である。
「どちらが上か」ではなく「どうすれば共同体が良くなるか」
この思考に切り替えるだけで、
夫婦の対立は大きく減る。


■ 4 夫婦関係を“勇気づけの共同体”にすると、結婚生活は驚くほど安定する
勇気づけ夫婦は、
感謝を伝える
相手の小さな努力に気づく
変化を強要しない
「ありがとう」と言える
自分の弱さを隠さない
心理学的にも、
“勇気づけの多い家庭ほど離婚率が低く、幸福度が高い”
ことが知られている。


■ 第Ⅲ部まとめ
アドラー心理学は、恋愛のすべてのプロセスで機能する。
出会い → 自己決定性
初対面 → 勇気づけ
交際 → 課題分離
結婚 → 共同体感覚
恋愛はテクニックではなく、
**“生きる態度の問題”**である。
アドラーが教えてくれるのは、
恋愛に必要な「勇気」「信頼」「尊重」「対等性」という
“心理的筋肉”の鍛え方だ。
これらは、すべて“学習可能なスキル”である。


第Ⅳ部 ケーススタディ&ワークブック――“恋愛する勇気”を鍛える
恋愛の悩みは抽象的に語ると分かった気になるが、
実際の事例に触れると、一気に自分ごととして理解が進む。
アドラー心理学の本質とは、
「具体的な人生の現場で生きている思想」であり、
その力は物語の中でこそ発揮される。
ここでは、恋愛でよく見られる10のケースを、
アドラーの“目的論・課題分離・共同体感覚・勇気づけ”という軸で解剖し、
読者が自分自身の恋愛と照らし合わせられるようにする。


第11章 ケーススタディ編――アドラー的に読み解く恋愛10事例
ケース1:「いい人止まり」から抜け出せない男性
■ 状況
29歳男性・会社員。優しくて気遣いも細やかだが、
女性からは「いい人だけど、恋愛対象ではない」と言われ続けている。
■ 心の目的
“嫌われたくない”という目的のために、
「自分の欲求を後回しにする」という戦略を採用している。
■ アドラー的解説
承認欲求が強すぎる
他者に合わせることで、対等性が崩れている
自分を主語にした発言がない
■ 介入
「あなたはどう思うの?」を増やすだけで恋愛印象は激変する。
好かれる努力ではなく、“自分を表現する勇気”が鍵となる。


ケース2:スペック重視の婚活に疲れた女性
■ 状況
32歳女性。年収・学歴・身長など条件を完璧に満たす相手を探しているが、
誰と会っても「何かが違う」と感じてしまう。
■ 心の目的
“選ばれない自分”を避けるために、スペックで相手をフィルタリングし、
本気の恋愛に踏み込まないようにしている。
■ アドラー的解説
高すぎる理想は“安全地帯”
比較は“他者基準”
共同体感覚が弱く、相手を信頼できない
■ 介入
スペックではなく、
「どんな未来を一緒に作りたいか」を軸にプロフィールを見直す。
“自分の願う生活像”が言語化された瞬間、選び方が変わる。


ケース3:LINEの頻度でいつも喧嘩になるカップル
■ 状況
返信が遅い彼氏と、それに不安を覚える彼女。
毎週のように「連絡頻度」で喧嘩している。
■ 心の目的
彼女:愛の証拠がほしい(承認欲求)
彼氏:束縛されたくない(自由の保護)
■ アドラー的解説
相手の課題に介入している
感情の責任を相手に委ねている
不安を“相手の行動改善”で解決しようとする悪循環
■ 介入
「だって心配だったんだもん」は“自分の感情の告白”として健康
「だからもっと連絡してよ」は“相手の課題侵入”で不健康
課題分離を徹底し、不安の処理を“自分の課題”として扱う


ケース4:過去の裏切りが忘れられない男性
■ 状況
35歳男性。前の恋人に浮気をされ、それ以来女性不信になっている。
■ 心の目的
“傷つかない”ために、“疑う”という戦略を使っている。
■ アドラー的解説
過去は原因ではなく“目的に利用されている”
裏切られた記憶を“未来を避ける理由”に使っている
共同体感覚が損なわれている
■ 介入
過去の出来事に“新しい意味づけ”をする。
「人を見る目が育った経験」と捉え直すことで、信頼の回復が始まる。


ケース5:恋人ができると友達づきあいを断ってしまう女性
■ 状況
恋人ができるたびに友人と疎遠になってしまう。
彼氏中心になり、結局重すぎて別れが来る。
■ 心の目的
“恋人に全エネルギーを注ぐことで、不安をコントロールしたい”。
■ アドラー的解説
依存の典型例
恋愛が“人生のすべて”になってしまう
対等性が崩れる
■ 介入
「恋人と友達は同じ共同体の中にいる」という視点を育てる。
恋愛以外の幸せを増やすと、恋愛は軽やかに持続する。


ケース6:「好きかわからない」のまま関係を続ける男女
■ 状況
何度かデートしているが、好きかわからない。
相手を傷つけたくないので関係を切らない。
■ 心の目的
“拒絶する罪悪感”を避けたい。
■ アドラー的解説
優しさではなく“回避”
相手の時間を奪ってしまう
自分の感情の責任を自分で持っていない
■ 介入
決める勇気を持つ。
決めるとは、相手の課題を尊重し、自分の課題に集中することである。


ケース7:親の期待に縛られる30代独身者
■ 状況
「早く結婚しなさい」「孫の顔が見たい」というプレッシャー。
恋愛が義務のように感じられ、誰と会っても気持ちが乗らない。
■ 心の目的
“親を失望させない”ために恋愛をしている。
■ アドラー的解説
人生の舵が“他者の期待”に奪われている
課題分離ができていない
恋愛が“親の課題”になってしまっている
■ 介入
「結婚は親の課題ではない」
→ この一言で人生が変わる。
自分の価値観で恋愛を選び直す必要がある。


ケース8:バツイチ同士の再婚を迷うカップル
■ 状況
お互い離婚経験があり、
「また失敗したらどうしよう」と再婚に踏み出せない。
■ 心の目的
“過去の痛みを繰り返さない”ための慎重さ。
■ アドラー的解説
負の経験は“新たな共同体作り”の材料
共同体感覚を取り戻すプロセスが必要
恋愛は“完璧”でなくてよい
■ 介入
「過去の私」と「今の私」は違う存在。
過去の経験を“未来に活かせる資源”とみなすこと。


ケース9:遠距離恋愛で不安に飲み込まれそうな女性
■ 状況
距離が離れると、連絡頻度やSNSの動きに敏感になり、
「他に好きな人ができたのでは」と想像してしまう。
■ 心の目的
“不安を相手の動きで解消したい”。
■ アドラー的解説
不安の責任が自分にあることに気づいていない
相手を“心の支柱”にしすぎている
コントロール不可能な領域を気にしすぎている
■ 介入
不安は自然
ただし、それを“相手の行動”で解消しようとしない
自己安定のための日常ルーティンを作る


ケース10:結婚後、「こんなはずじゃなかった」と感じる夫婦
■ 状況
結婚前はラブラブだったのに、
結婚後に価値観の違いが噴出しストレスが増える。
■ 心の目的
“理想の結婚像”を守りたい。
■ アドラー的解説
結婚は“価値観のすり合わせ作業”
共同体感覚が必要
相手の価値観を否定するのは“支配”
■ 介入
お互いの価値観を“正しい/間違い”でなく
“違い”として認識する
勇気づけ家族を作る
家事・育児の分担は“能力”ではなく“対話力”で決まる


第12章 セルフワーク編――あなた自身の恋愛脚本を書き換える
第12章では、
読者の恋愛観・自動思考・行動パターンを“書き換える”ための
本格的ワークブックを提示する。


■ ワーク1:恋愛履歴を目的論で棚卸しする
紙を用意し、以下を記入する。
過去の恋愛で心に残っている出来事
そのときの自分の感情
その行動が“どんな目的”を持っていたのか
【例】
出来事:LINEの返信が遅くて怒った
感情:不安だった
目的:愛情の確認をしたかった・安心したかった
【ポイント】
原因ではなく“目的”に光を当てること。


■ ワーク2:あなたの“恋愛信念”を書き出す
以下の文を完成させる。
恋愛とは○○だ
結婚とは○○だ
愛されるには○○が必要
私は恋愛において○○である
【ポイント】
これらの信念は、親・社会・過去の失敗などから受け取っている。
“誰の声なのか”を確認する。


■ ワーク3:共同体感覚チェックシート
□ 人は基本的に信頼できる
□ 私は人に貢献できる
□ 私は世界の一部だと感じる
□ 私は独りではない
チェックが少ないほど、恋愛の不安は増えやすい。
鍛える必要がある領域が可視化される。


■ ワーク4:勇気づけの言葉リスト
1.自分を勇気づける言葉
私は十分に頑張っている
完璧でなくていい
恋愛は学びの場
過去の私と同じではない
2.相手を勇気づける言葉
あなたの考え、よく分かるよ
話してくれてありがとう
あなたらしくていい
私はあなたと向き合いたい
勇気づけの言葉は、恋愛の空気を温める最強のツールである。


■ ワーク5:未来の恋愛ストーリーを書き直す
以下の文章を完成させる。
【問い】
「もし私が“恋愛する勇気”を全力で発揮したら、
これからの一年はどんな物語になるだろう?」
どんな出会いをしたい?
どんな関係を育てたい?
どんな自分になっていたい?
自分は相手に何を贈りたい?
未来は“偶然”ではなく“脚本”である。
書き換えるだけでも行動が変わる。


■ 第Ⅳ部まとめ
ケーススタディは“他者の物語”ではない。
そこには「今の自分」が映し出されている。
ワークブックは“心の筋トレ”である。
継続すれば、恋愛の自動思考が静かに、しかし確実に変わっていく。
恋愛の悩みは、
あなたの悪さのせいでも、運命のめぐり合わせでもない。
それは人が自然に身につけてきた“心の戦略”であり、
書き換えることができる脚本なのだ。


終章 それでも人は、誰かを愛して生きていく――楽天主義としての恋愛
恋愛は、ときに残酷である。
こんなにも誰かを想っているのに、伝わらないことがある。
せっかく出会えたと思ったのに、すれ違ってしまうことがある。
大切にしてきたはずなのに、別れを選ばざるをえないことがある。
「こんなに頑張っているのに、なぜ報われないのか」
――その問いの前で、人は静かにうつむく。
アドラー心理学は、そんなときに
「あなたは悪くない」「運が悪かっただけだ」とは言わない。
もっと厳しく、もっと優しいことを言う。
あなたは、いつでも選び直せる。
過去に縛られる必要はない。
あなたの人生の意味は、あなたが決めてよい。
この一冊を通して見てきたように、
アドラーの楽天主義とは、
「なんとかなるさ」という能天気な気休めではない。
それはむしろ、
「それでも私は、誰かを信じて生きていく」
という、静かな決意の別名である。


1 「完璧な恋愛」を求めるほど、恋は遠ざかる
私たちは、無意識のうちに“理想の恋愛像”を抱えている。
分かり合える二人。
いつも仲良しの二人。
喧嘩をしてもすぐに仲直りできる二人。
価値観もピタリと一致して、
言葉にしなくても通じ合ってしまうような二人。
だが、そんなものは――少々乱暴な言い方をすれば――幻想である。
現実の恋愛は、もっと不器用で、もっと揺らぎやすく、
もっと“人間的”なものだ。
疲れている日は、余裕のない返事をしてしまう。
気持ちがすれ違う日もある。
言いすぎて後悔するときもあれば、
言わなさすぎて後悔するときもある。
アドラー心理学が教えるのは、
「完璧な恋愛」を目指すほど、人は自分にも相手にも厳しくなり、
最終的に恋愛そのものから遠ざかっていくという事実である。
完璧さではなく、
“未完成のまま、共に歩いていこうとする意志”こそが、
恋愛を支える本当の力なのだ。


2 未完成である勇気――「今の自分のまま愛してみる」
アドラーは、“勇気”という言葉を繰り返し用いた。
その中には、「未完成である勇気」という含意がある。
・もっと自信がついてから
・もっと魅力的になってから
・もっと傷つかない方法が見つかってから
――そう言っているうちに、時間だけが過ぎていく。
本当は、
“今の自分のまま”でしか、
誰かを愛し始めることはできない。
もちろん、未熟なところはある。
すぐ不安になるかもしれない。
承認欲求に揺らぐ日もある。
課題分離がうまくいかず、相手を責めてしまうこともあるだろう。
それでもなお、こう考えてみる。
私は完全ではない。
けれども、不完全なまま誰かを大切にしようとしている。
その意志そのものが、すでに“愛する力”ではないか。
アドラーの楽天主義は、
“完璧になれる”という意味での楽観ではない。
“未完成なままでも、私たちは他者と関わり、
少しずつ学び、成長していける”という意味での楽観である。


3 「愛される人」より、「愛することのできる人」へ
この本のテーマは“恋愛×アドラー”であったが、
最後にあえて言葉を裏返したい。
「愛される人」になろうとするほど、恋愛は苦しくなる。
愛されるには、
好かれるには、
選ばれるには――と考えるほど、
基準が他者に奪われていくからだ。
一方で、
「愛することのできる人」になろうとするとき、
恋愛は少しずつ楽になっていく。
・相手を尊重できる
・相手の弱さを責めない
・相手の課題を奪わない
・相手の努力に気づき、勇気づけられる
そんな人は、結果として“愛される人”にもなっていく。
しかしそれは、“愛されようとした結果”ではない。
「どう生きるか」という姿勢が生んだ副産物である。
アドラーの言う共同体感覚は、
恋愛の場面ではそのまま“愛する能力”と言い換えてよい。


4 「それでも人は、誰かを信じてみようとする生き物である」
過去に傷ついた人ほど、
新しい恋に慎重になる。
信じた分だけ、裏切られたと感じてしまうからだ。
アドラー心理学は、その痛みを軽んじない。
むしろ、真剣に耳を傾ける。
しかし同時に、
人間には不思議な力があることも教えてくれる。
どれほど傷ついても、
私たちはどこかで、もう一度誰かを信じてみたいと願ってしまう。
それは“愚かさ”ではなく、“回復力”である。
楽天主義とは、この人間の回復力への信頼でもある。
人は変われる
関係はやり直せる
過去は解釈し直せる
不安と付き合う方法は学べる
劣等感は成長のエンジンになる
このように考えるとき、恋愛はもはや“試験”ではなく、
人生という長い旅の中で出会う、最も美しい学びの場となる。


5 あなたのこれからの恋愛に、アドラーの光を
この一冊で扱ってきたのは、
理論・実践・ケース・ワークブック――と多岐にわたる内容だった。
しかし、その底を流れるメッセージはひとつである。
あなたは、恋愛の被害者として生きなくてよい。
あなたは、恋愛の“作者”として、自分の物語を書き直してもよい。
「どうせうまくいかない」と口にしたくなる日もあるだろう。
心が折れそうな夜もあるだろう。
それでも、ふと顔を上げて、こうつぶやいてみてほしい。
「それでも私は、誰かを信じてみたい」
「それでも私は、誰かを愛してみたい」
その小さなつぶやきこそが、
アドラーの言う“楽天主義としての恋愛”の第一歩である。
そして、そんなあなたの姿勢に惹かれて、
あなたの物語にそっと寄り添おうとする人が、
どこかで静かに、人生のページをめくりながら待っている。
恋愛は、奇跡ではない。
それは、未完成な二人が、勇気を出して互いを選び続けようとする日々の積み重ねである。
その日々を歩むあなたに、
アドラー心理学のささやかな光が、
いつもそっと寄り添っていますように。

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婚活の一覧。「決める」という暗示の強さ - はじめに 「決める」という行動は、人間の心理や行動に大きな影響を与える要因の一つです。恋愛心理学においても、この「決める」というプロセスが関与する場面は多岐にわたります。本稿では、「決める」という暗示が恋愛心理に及ぼす影響を詳細に考察し、具体的な事例を交えながらその重要性を検証します。1. 「決める」という行動と暗示の心理的基盤1.1. 暗示効果の基本理論 暗示効果とは、言葉や行動が人の思考や行動に無意識的に影響を及ぼす現象を指します。「決める」という行為は、自己効力感を高める一方で、選択を固定化する心理的フレームを形成します。例: デートの場所を「ここに決める」と宣言することで、その場の雰囲気や相手の印象が肯定的に変化する。1.2. 恋愛における暗示の特性 恋愛心理学では、相手への影響力は言語的・非言語的要素の相互作用によって増幅されます。「決める」という言葉が持つ明確さは、安心感を与えると同時に、魅力的なリーダーシップを演出します。2. 「決める」行動の恋愛への影響2.1. 自信とリーダーシップの表現 「決める」という行動は、自信とリーダーシップの象徴として働きます。恋愛においては、決断力のある人は魅力的に映ることが多いです。事例1: レストランを選ぶ場面で、男性が「この店にしよう」と即断するケースでは、相手の女性が安心感を持ちやすい。2.2. 相手の心理的安定を促進 迷いがちな行動は不安を生む可能性があります。一方で、決定された選択肢は心理的安定を提供します。事例2: 結婚プロポーズにおいて、「君と一緒に生きることに決めた」という明確な言葉が相手に安心感と信頼感を与える。2.3. 選択の共有感と関係構築 恋愛関係においては、重要な選択肢を共有することが絆を強化します。「決める」という行為は、相手との関係性を明確化するための重要なステップです。事例3: カップルが旅行先を話し合い、「ここに行こう」と決断することで、共同作業の満足感が高まる。3. 「決める」暗示の応用とその効果3.1. 恋愛関係の進展 「決める」という行動がもたらす心理的効果は、恋愛関係の進展において重要な役割を果たします。事例4: 初デート後に「次はこの日空いてる?」ではなく、「次は土曜にディナーに行こう」と提案することで、関係が一歩進む。3.2. 関

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